しみ・そばかす

二十歳を過ぎると、年齢とともに顔のしみに悩む方が多くおられます。
ひとくちにシミといっても実はいろいろなタイプがあり、それぞれに応じた治療をしなければ、かえって悪化することもあります。そのため、そのしみがいづれに該当するのかの診断が最も重要になります。

「しみ」は医学用語ではなく一般名です。実際にはその中にさまざまなものが含まれています。治療に先立って、まず正確な診断を行うことが、その後の治療結果に大きく影響することになります。
シミといわれるものには次のものなどが含まれます。

そばかす

正確には雀卵斑と呼び、主に顔面正中部に多発する直径5mmくらいまでの不規則な小色素斑です。子どものころからすでにみられ、思春期に顕著となります。遺伝傾向があるため、家族内発生する場合も珍しくありません。色素細胞の数は正常ですが、機能が亢進しているため、メラニンの生成が多くなった状態です。1回のルビーレーザー治療で治すことができます。

老人性色素斑

主に中年以降に、顔面や手背、前腕伸側に生ずる大小の褐色色素斑をいいますが、比較的若い年代の人にもみられます。紫外線による影響が原因です。
1回のQスイッチルビーレーザーによる治療で治すことができます。

脂漏性角化症

顔面や頭部の脂漏部位に多くみられる、扁平に盛り上がったもので、色調は正常皮膚色に近いものから黒褐色までさまざまです。20歳代後半からみられ、年齢に伴い増加します。表皮の加齢的変化によるもので、炭酸ガスレーザーQスイッチルビーレーザーで治療します。

肝斑

主に30~40歳代の女性の頬骨部に左右対称性にみられる色素斑です。さまざまな原因が考えられていますが、肝臓の病気とは関係ありません。ビタミンCイオン導入やトランサミン錠ビタミンAの外用、レーザーなどで治療します。

両側性太田母斑様色素斑

主として20~30歳代の女性の両頬、時には前額部や鼻翼などにみられる、やや青味を帯びた石灰褐色の色素斑です。Qスイッチルビーレーザーで治療しますが、照射後の色素沈着を生じやすい傾向があるため術後のケアが必要です。

炎症後色素斑

ケガやヤケドなどの炎症後に生じる色素沈着です。ビタミンCイオン導入、ビタミンAの外用薬やハイドロキノンの外用、Qスイッチルビーレーザーなどを組み合わせて治療します。

その他の生まれつきのアザ

あざについて

それぞれ原因が違いますし、これらのシミが重複している場合も少なくありません。
当クリニックでは、シミの種類に応じてルビーレーザー炭酸ガスレーザービタミンAの外用薬やハイドロキノンなどの美白クリーム、ビタミンCイオン導入、レーザーなどを用いて総合的な治療を行っております。

しみのレーザー治療経過